無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



夏向は子どもっぽいところあるから、案外空くんのいい遊び相手になりそう。



「ふゆか〜、いっしょにすべり台やろ〜」


わたしの手を引いて、はしゃいでいる笑顔を見て、こっちまで自然と笑顔になる。



「ふふっ、まってまって。
そんな慌てたら転んじゃうよ?」



空くんとすべり台があるほうへいくと、夏向も渋々後ろをついてくる。



「……冬花は俺以外の男と手繋ぐんだ。へー」


「男って空くん子どもでしょ」


「子どもでも男は男だよ。ったく、そこかわって。俺が代わりにいっしょに滑る」


「え?」



すると、夏向が空くんを軽々しく抱っこしてそのまますべり台の階段を上ってスイーッと滑ってきた。



「ほら、これで満足?」


「ぶぅぅ!!ぼくはふゆかがいいの〜!!」


「ざーんねん、冬花は俺のなの」



何もそこまでムキにならなくても…。

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