無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
「ぜったいやだ、無理……っ!」
お風呂なんて明るいからよく見えるし、逃げ場ないし、目のやり場に困るし。
「ふーん、ずいぶん頑固じゃん」
「今回は譲らないから…!」
「じゃあいーよ。お風呂は見逃してあげる」
よかった、とホッとしたのもつかの間。
「ただ、寝るとき覚悟してなよ」
「へ……?」
「まさか昼間みたいに寝れると思ってたら大間違いだよ。それにまだ冬花からキスしてもらってないし?」
「う……」
ま、まだ覚えてたか……って、わたし今晩寝れないの!?
あわてるわたしを差し置いて、夏向はお風呂へ行ってしまい、数十分してから出てきて。
そのあとにわたしが1時間くらいお風呂に入っていたら、時計は夜の10時半を過ぎていた。