無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



「み、見てから決めるの」


「へー、何買うのか気になる」


できればサプライズで渡したいから気にしないでもらえるとありがたいけど、そんなこと言えない。




身体が温まったところでフードコートを出たわたしたちはとりあえず雑貨屋さんへと向かう。



店内を見渡しても、とても夏向が欲しそうなものがあるとは思えない。


それもそうか、雑貨屋さんなんて女の子が欲しがるものしか置いてないし。




とりあえずカモフラージュということで、店内を回りながらぬいぐるみを見たりとか、マグカップ見たりとか。



夏向は何も言わずわたしの後ろをついて回るだけ。



って、これじゃわたしのショッピングじゃん…!



「あ、あのさ夏向?」


「なに?」



「せっかくだから夏向も何か見たいものとかない?」


「……別にないよ」


そこはあるって言って欲しいところなんだけども…!

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