無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
甘さ控えめのトリュフを作ってるんだけど、なかなか苦戦していて失敗の繰り返し。
樹里がお菓子作り得意だから、助っ人として呼んだのに、全然役割を果たしてくれない。
「ってか、手作り無理なら市販のやつでいーじゃない?」
「それはやだ…。ちゃんと作りたいもん」
「あんたほんと恋する乙女だね。去年のクズみたいな冬花どこいったってくらい今ピュアだからびっくりだよ」
「クズって…。もっとオブラートに包んでよ」
何度目かの正直で、ようやくチョコがいい感じに固まったので、形を丸めようとしたんだけども。
「えぇ、何これ全然うまく丸まらない」
ビニールの手袋をして、手で丸めるけど手の温度でチョコが溶けてベタベタして形が整わない。
世の中の女子たちは毎年こんなに苦労してチョコを作ってるのかって思うと尊敬しかない。