無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



当日、学校に行ってみると女子たちみんな大きめの紙袋を持っている。


さっそくチョコを配っている子もいる。


わたしはいつ夏向に渡そうかなと悩みながら、いちおうカバンの中にスタンバイしてある。




ってか、そもそも夏向は今日学校に来てるんだろうか?



こういうときクラスが一緒だったら出欠席わかるからいいのにな…と。


もうすぐクラス替えがあるから、3年生になった時は同じクラスになれたらいいな…と思いながら1日を過ごした。



そして迎えた放課後。



お昼休みに夏向のクラスへ行ってみたけど、姿は見当たらず。



もしかして今日学校に来てないとか?



すると、クラスにいる女子たちの一部から。




「木咲くんにチョコ作ってきたのに今日学校に来てないみたいなんだよね〜」


「えぇ、そうなの?わたしも渡そうと思ってたのに〜!」



うわ、敵は思わぬ身近なところにいるわけだ。

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