無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
独占欲



もうすぐ桜が咲きそうな春を迎えた。



今日、3月1日は3年生の卒業式。


1年後の今頃は自分が卒業するんだって思うと、高校生活あと1年しかないんだって短さを実感する。



今さっき無事に卒業式が終わったところ。



卒業生代表で挨拶をしていたのは佑都先輩。



いつもより制服をきちんと着こなして、真面目モードの先輩に在校生たちはみんな惚れ惚れしていた。



今は卒業生がグラウンドとか中庭で写真を撮っていたり、アルバムにメッセージを書いたりしている。



そんな様子を少し離れた場所から夏向と一緒に見ている。



本来なら卒業式が終わったら在校生は下校してもいいんだけれど…。


どうしても最後に、佑都先輩にお礼を言いたいと思ったので、今もまだ学校に残っている。



文化祭の日から、佑都先輩とは学校で会うことはなくて、連絡も取ることはなくて。


このまま、何事もなかったように先輩が卒業するのを見送ってもいいかと思ったけれど。

< 327 / 335 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop