無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



***


先輩が去ってから、夏向の機嫌がますます悪くなり。


急にわたしの家に行きたいと言い出したので、今わたしの部屋に通したところ。



さっきまで黙ったまま口を開かない夏向が



「んで、クマってなんのこと」



不機嫌丸出しの口調でわたしに言ってくる。



「え、あっ、佑都先輩がくれたの。
これだよ、ふわふわしてて抱き心地よくて可愛いでしょ?」



ベッドに置いてあるクマを夏向に見せると。



「全然可愛くない、このクマ俺がもらう」


「え、ダメだよ!」


「なんで?他の男からのプレゼント大事にしてるとか腹立つんだけど」



「これは別に、佑都先輩からもらったから大事にしてるとかじゃなくて。純粋に可愛いから大事にしてるんだよ?」


「そんなのカンケーない」


「えぇ…」

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