無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



すると、夏向がさっきまで夢中で見ていたスマホをベッドに捨てた。



そして、入口に立っているわたしのほうを見た。


夏向はいつも無表情。
どこかさびしそうで、孤独を感じる……。


表情に色はないけれど、夏向の顔立ちは誰もが羨むような綺麗な顔をしている。


色素が薄い瞳の色。

明るめに染まったブラウンの髪。


片耳についている青色のピアス。


その辺にいる同世代の男の子なんて比べ物にならないくらいのルックスの持ち主。



「返信ないから来ないかと思った」



……嘘つき。
来るって確信してるくせに。

それを証拠に顔に書いてあるし。



わたしが夏向に呼ばれて来なかったことないじゃん。



どうせ、わたしが拒否したら、
『じゃあ、他の子に相手してもらうからいーよ』こういうことを言うのは目に見えているから。


返信はしなかったけど、わたしに行かないという選択肢はない。

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