無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



夏向が他の女の子に触れて、触れられるのは絶対に嫌だ……。



「何か用事あって呼んだの……?」


「んー、別に用事はないけど。さびしいから相手して」


身体を起こして、わたしのほうに向けて両手を広げて待っている姿に無性に腹が立った。

きっと、わたしが夏向の彼女なら腹が立つことはない。



「……っ、そんなの彼女に頼めばいいでしょ」


夏向は彼女がいるくせに、平気でわたしを求めてくる。


彼女っていっても、いつもころころ変わるから、彼女というより遊び相手っていったほうがいいかもしれない。


正直、今の夏向の彼女が誰かなんて知らない。


年上の綺麗系の人なのか、年下で可愛い系の人なのか。


そんなこと知りたくもない。

知るだけ損だ。
自分を苦しめるだけなのだから。



彼女になるのは誰でもいいくせに……。


それなのに、
夏向は一度だって、わたしを彼女にしれくれたことはない……。

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