無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
拒否
朝……目が覚めてみれば、なぜか瞳に涙がいっぱいたまっていて、目を開けたら頬をツーっと伝った。
嫌な夢を見た。
だけど、目が覚めてみれば内容をすっかり忘れてしまったのでおそらく大した内容じゃなかった。
ようやく6月の中旬に入った。
時計で時間を確認し、いつも通りの時間に家を出て学校に向かう。
もう6月だけれど、寒がりのわたしは未だにカーディガンを羽織っている。
家から学校まで徒歩15分程度。
ゆったりした足取りで教室に到着した。
わたしの席は廊下側の1番後ろの席なので、後ろの扉から入ればすぐに自分の席に着ける。
「おはよ、冬花」
いつも通り自分の席に着き、机にカバンを下ろすと、前の席に座るわたしの友達である水林樹里(みずばやし じゅり)がこちらに身体を向けて挨拶をした。
「あ、おはよ」