無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
ベッドに座っている夏向の目の前に来た。
わたしはその場に立ったまま上から、座っている夏向を見下ろす。
相変わらず整った顔……。
綺麗な瞳をしているのに、その瞳はいつもさびしそうに揺れている。
この瞳を見ると、なぜか自分と重ねてしまって、胸がギュッと苦しくなる。
近づいたわたしの手に夏向の手が触れた。
ひんやりと冷たい体温。
そのまま簡単に腕を引かれて、ベッドに片方の膝をついた。
ギシッとベッドが軋む音が聞こえた。
さっきよりも近づいて、お互いの顔がほぼ目の前にある。
わたしの長い髪が揺れて、夏向の前で揺れる。
その髪に指を絡めてきて、わたしの耳に自然とかける。