無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
しかもなぜか今、暴言のようなものを吐いた女の先輩は、泣きそうな顔……というか、若干怒りを抑えているような顔でこちらを見てくる。
「ちょっと、話ししたいから場所変えていい?」
1番右側にいた女の先輩がそう言ったので、断る理由もなくあとをついていくことにした。
そして、連れてこられた場所はひとけがない裏庭。
3人に囲まれ、壁際に追い込まれた。
「なんで、わたしがこんな女に負けたのか意味わかんないんだけど!」
真ん中にいる女の先輩がいきなり声を荒げて、壁を脚で蹴った。
さいわい、わたしの身体の横だったので当たらずにすんだ。
突然のことに、さすがのわたしも冷静ではいられなくてヒヤリとする。
「由佳、落ち着いて」
両サイドにいる2人がなだめようとする。
どうやらこのわたしにキレているのは由佳という名前の先輩らしい。