無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
「黙ってないでなんとか言いなさいよ!!」
「いや、えっと……わたしは別に佑都先輩にそこまで気持ちないっていうか……」
……しまった、つい本音が。
思いっきり火に油を注いでしまった。
「はぁ!?!?あんたふざけんの大概にしなさいよ!!」
ついに興奮状態からそのまま、相手が手を振りかざし、ぶたれると思いとっさに目をつぶった。
すぐに痛みが走るかと思ったけれど、
数秒しても痛みがない。
「い、いたっ……い!」
いま声をあげたのは、わたしじゃない。
閉じていた目をそっと開けると、
驚きの光景が目の前にあった。
「あーあ、何してんの。先輩3人がかりで後輩囲んでさ」
由佳先輩が振りかざした手を、
佑都先輩がガッチリつかんでいた。
「今までの会話聞いてたけど、ぜんぶ冬花ちゃんに言うの間違ってるでしょ。そんなんもわかんないわけ?」