無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
嫉妬
季節はもうすぐ7月に入る頃になった。
最近、急に暑さが増したので、制服を半袖のものに変えた。
いつもどおり、1人で朝ごはんをすませて、家を出る。
外に出ると、まだ朝だっていうのになかなか日差しがまぶしい。
そのまま1人で歩いて行き、あっという間に学校に着く。
門をくぐり抜け、いつも通り下駄箱に行こうとした時だった。
「おはよー、冬花ちゃん」
門から下駄箱まで一直線の道のりを歩いていると、後ろのほうから嫌な声が聞こえてきた。
無視してそのままスタスタ歩くけど、歩幅が違いすぎてあっという間に追いつかれてしまう。
「はい、無視しないのー」
「なんですか……佑都先輩……」
「つれないなー。せっかく会えたんだから一緒に教室行こーよ」
「嫌ですよ、先輩の近くにいると女のやっかみに巻き込まれるんで」
現に、今わたしたちをヒソヒソと見ている女子たちが結構いる。
前みたいな目に遭うのはごめんだし。