月の見える丘で君と何を話そうか

今日は優斗の命日

まだまだ肌寒いこの季節
楓花と2人でコートを着て
1番高い丘に登る


「あ!パパいたよ!!」

ゆっくりと大きな月が空に上がる

ベンチに腰掛け
その大きな月を2人で眺める

「ねぇ!ふうちゃんが小さい時パパだっこだっこしてくれた?」

「もちろん!パパはふうちゃんが大好きだから
今もお月様からふうちゃんのこと守ってくれてるんだよ」

「パパ早く帰ってこないかなぁ」

「そうね·····ふうちゃんの楓花って名前はね·····」


月の見える丘で
これからもパパとの思い出を沢山話してあげる

今私に出来ることは楓花の中で優斗を生き続けさせること

いつかこの子も大切な人との人生を歩む日が来るだろう

その時は

「行ってらっしゃい」

そして優斗に言えなかった

「おかえりなさい」

その暖かい言葉で迎えてあげようと思う




< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:12

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

プリンセスは甘い甘い夢を見る

総文字数/5,911

ファンタジー10ページ

Flower〜ひまわりの恋

総文字数/1,445

恋愛(純愛)9ページ

表紙を見る
Flower~シアワセノカタチ。

総文字数/3,307

恋愛(純愛)14ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop