月の見える丘で君と何を話そうか

楓花が初めて雪を触ってから四日後の事だった

珍しく夫婦そろって寝坊する

慌ててお弁当を作り
朝ご飯にパンを渡す

「スープ飲む?」

「もう時間ないや」

いつもだったら楓花と2人でお見送りする
だけどこの日だけは違った

「行ってきます!」

「行ってらっしゃい!!」


パンを口に頬張り慌てて家を出る優斗の背中に届くように叫ぶ
外は小雨が降っていた

< 6 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop