転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「リンデルト! どういうことなの、あの女が儀式に出るって。参加できないように手を打ってくれたのではなかったの?」
「――ティアンネ様、お声が高い。たしかに、皇妃は寝込んでいたと、息子から聞いておりました」
「だったらなぜ!」
そこではリンデルトが待っていたらしい。扉越しに、そんな会話が聞こえてくる。
(……リンデルトの息子っていうことは……セス、よね……?)
皇妃が毒に倒れていたという話は、セスも聞いていたはずだ。だが、それは仮病に限りなく近いと、セスは聞いていなかったのだろうか。
(私だけに知らされているっていうのも、変な気がするんだけど……)
リヒャルトがヴィオラを皇妃の側に置きたがったのは、ヴィオラの持つ絶対的な味覚を求めてのこと。毒見をすり抜けてなにかが起きることを恐れていた。
「……手は、打ちます。ですから、今のところはきちんと儀式に参加しましょう。妃としての行動はとらなければ」
「え、ええ……そうね……」
リンデルトが、ティアンネ妃をなだめている声が聞こえてくる。ヴィオラはすっとその場を離れた。
やはり、ティアンネ妃が関わっていたということなのだろう。そして、リンデルトも。
(それなら、セスはどうなんだろう……)
リンデルトが関わっていたというのであれば、セスが関わっていてもおかしくない。
それ以上探り出すことは無理そうだったので、おとなしく儀式に参加することにした。
「――ティアンネ様、お声が高い。たしかに、皇妃は寝込んでいたと、息子から聞いておりました」
「だったらなぜ!」
そこではリンデルトが待っていたらしい。扉越しに、そんな会話が聞こえてくる。
(……リンデルトの息子っていうことは……セス、よね……?)
皇妃が毒に倒れていたという話は、セスも聞いていたはずだ。だが、それは仮病に限りなく近いと、セスは聞いていなかったのだろうか。
(私だけに知らされているっていうのも、変な気がするんだけど……)
リヒャルトがヴィオラを皇妃の側に置きたがったのは、ヴィオラの持つ絶対的な味覚を求めてのこと。毒見をすり抜けてなにかが起きることを恐れていた。
「……手は、打ちます。ですから、今のところはきちんと儀式に参加しましょう。妃としての行動はとらなければ」
「え、ええ……そうね……」
リンデルトが、ティアンネ妃をなだめている声が聞こえてくる。ヴィオラはすっとその場を離れた。
やはり、ティアンネ妃が関わっていたということなのだろう。そして、リンデルトも。
(それなら、セスはどうなんだろう……)
リンデルトが関わっていたというのであれば、セスが関わっていてもおかしくない。
それ以上探り出すことは無理そうだったので、おとなしく儀式に参加することにした。