転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
理由がわからなくて、毛布を自分の方に引き寄せる。ふわふわとした感触に包まれていたら、少しだけでも守られているような気がした。
「……どうして?」
そう問いかける声ヴィオラの声もまた、かすれていた。
セスが、どうして、この場所に。
何度も同じ問いが頭の中をぐるぐると回る。
そんなヴィオラに向かい、セスは手を伸ばしてきた。
ベッドの上で後退するけれど、そんなことでは逃れられるはずもない。
悲鳴を上げようとしたら、ひと息にベッドに飛び乗ってきた彼は、大きな手でヴィオラの口を塞いだ。
「んー! んんんー!」
口を塞がれ、必死に手足をばたばたさせるけれど、幼い少女と騎士の体力の差は明らかだ。
もがいても、もがいても、彼はヴィオラの口から手を離そうとはしなかった。
「俺個人は、あなたには恨みはないんですよ、ヴィオラ様――それどころか、好ましい少女だと思ってました」
そんなことをセスは言うけれど、ヴィオラの身体を押さえつけてのことだから説得力なんて皆無だ。
「でも、俺は――トロネディア王国の人間なんです。トロネディア王国の邪魔をする者を生かしておくわけにはいかない。だから、一緒に来てもらいます」
「な、なんで……?」
セスの手が口から離れたので、ようやくそれだけを問いかける。ばたばた暴れていたから、完全に息が上がってい
「……どうして?」
そう問いかける声ヴィオラの声もまた、かすれていた。
セスが、どうして、この場所に。
何度も同じ問いが頭の中をぐるぐると回る。
そんなヴィオラに向かい、セスは手を伸ばしてきた。
ベッドの上で後退するけれど、そんなことでは逃れられるはずもない。
悲鳴を上げようとしたら、ひと息にベッドに飛び乗ってきた彼は、大きな手でヴィオラの口を塞いだ。
「んー! んんんー!」
口を塞がれ、必死に手足をばたばたさせるけれど、幼い少女と騎士の体力の差は明らかだ。
もがいても、もがいても、彼はヴィオラの口から手を離そうとはしなかった。
「俺個人は、あなたには恨みはないんですよ、ヴィオラ様――それどころか、好ましい少女だと思ってました」
そんなことをセスは言うけれど、ヴィオラの身体を押さえつけてのことだから説得力なんて皆無だ。
「でも、俺は――トロネディア王国の人間なんです。トロネディア王国の邪魔をする者を生かしておくわけにはいかない。だから、一緒に来てもらいます」
「な、なんで……?」
セスの手が口から離れたので、ようやくそれだけを問いかける。ばたばた暴れていたから、完全に息が上がってい