転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「ヴィオラ様が心配するのもわかりますけどね」
「……やっぱり、迷惑だと思う?」
ニイファの言葉に、ヴィオラはしょんぼりしてしまった。
自分がまだ子供なのはわかる。だから、こんな風にリヒャルトの様子を見に行こうとしても止められてしまうのではないだろうか。
「そんなことありませんよ。ヴィオラ様。クッキーを焼きましょう」
「……はい?」
「クッキーです。ヴィオラ様が焼いたクッキーを届けたと言えば、そんなに不自然ではありませんよ」
リヒャルトはさほど甘いものは好まないけれど、ヴィオラが作った菓子は比較的よく食べてくれる。
それは、ヴィオラに対する気遣いのような気もするけれど、少なくとも彼に会いに行く理由にはなる。
「そ、そう? ……それなら、クッキーを焼こうかな……」
生地を寝かせる時間がもったいないから、混ぜた生地を、そのままスプーンでぼとぼと落として焼くドロップタイプのクッキーにする。
レーズンをたっぷり入れたのは、砂糖の甘さよりドライフルーツの甘さをリヒャルトが好むからだ。
甘さ控えめの生地にドライフルーツ。焼きたてのそれを籠に山盛りに詰めて、リヒャルトが仕事をしている部屋へと向かった。
そろそろ一度、休憩をはさむ頃合いだ。彼がどう受け止めてくれるかはわからないけれど、少しでも元気になってくれたらいいと思う。
(皇妃様は、どう考えているんだろう……)
リヒャルトに、彼女ならきっと寄り添ってくれる気もするが、セスをリヒャルトの側仕えにするのを許したのは彼女だというから、彼女もまた複雑な気持ちかもしれない。
「……やっぱり、迷惑だと思う?」
ニイファの言葉に、ヴィオラはしょんぼりしてしまった。
自分がまだ子供なのはわかる。だから、こんな風にリヒャルトの様子を見に行こうとしても止められてしまうのではないだろうか。
「そんなことありませんよ。ヴィオラ様。クッキーを焼きましょう」
「……はい?」
「クッキーです。ヴィオラ様が焼いたクッキーを届けたと言えば、そんなに不自然ではありませんよ」
リヒャルトはさほど甘いものは好まないけれど、ヴィオラが作った菓子は比較的よく食べてくれる。
それは、ヴィオラに対する気遣いのような気もするけれど、少なくとも彼に会いに行く理由にはなる。
「そ、そう? ……それなら、クッキーを焼こうかな……」
生地を寝かせる時間がもったいないから、混ぜた生地を、そのままスプーンでぼとぼと落として焼くドロップタイプのクッキーにする。
レーズンをたっぷり入れたのは、砂糖の甘さよりドライフルーツの甘さをリヒャルトが好むからだ。
甘さ控えめの生地にドライフルーツ。焼きたてのそれを籠に山盛りに詰めて、リヒャルトが仕事をしている部屋へと向かった。
そろそろ一度、休憩をはさむ頃合いだ。彼がどう受け止めてくれるかはわからないけれど、少しでも元気になってくれたらいいと思う。
(皇妃様は、どう考えているんだろう……)
リヒャルトに、彼女ならきっと寄り添ってくれる気もするが、セスをリヒャルトの側仕えにするのを許したのは彼女だというから、彼女もまた複雑な気持ちかもしれない。