転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「リヒャルト様、ヴィオラです。入ってもよろしいですか?」
「ああ、ちょうど休憩にしようと思っていたところだ」
部屋の中に入ったら、ちょうどリヒャルトが立ち上がったところだった。この部屋には、机がもうひとつ置いてあって、そこが皇妃が執務を行う場所となっている。
「皇妃様も、ごきげんよう。ニイファと一緒にクッキーを焼いたので、お裾分けです」
「あら、嬉しいわ。あなたの作るお菓子は大好きよ。ふふ、素朴なお菓子なのね」
時間がなかったので――とは言えなかったけれど、皇妃はすぐに気づいたみたいだった。ヴィオラの方に上半身をかがめたかと思ったら、ひそひそとささやく。
「あなたがこうやって、リヒャルトを気遣ってくれるの、私はとても嬉しいと思っているのよ」
「私が、勝手に心配しただけです……」
気に入ってくれているのは嬉しいけれど、どうも皇妃は、ヴィオラの行動をいい方向、いい方向に捕らえようとする節があるのではないだろうか。
「せっかく、ヴィオラ姫がお菓子を焼いてくれたんだものね。今日の昼食会は始まる時間が遅めだし、せっかくだからこれをいただきましょうか」
皇妃が侍女を呼び、お茶を用意するように言いつける。
「ああ、ちょうど休憩にしようと思っていたところだ」
部屋の中に入ったら、ちょうどリヒャルトが立ち上がったところだった。この部屋には、机がもうひとつ置いてあって、そこが皇妃が執務を行う場所となっている。
「皇妃様も、ごきげんよう。ニイファと一緒にクッキーを焼いたので、お裾分けです」
「あら、嬉しいわ。あなたの作るお菓子は大好きよ。ふふ、素朴なお菓子なのね」
時間がなかったので――とは言えなかったけれど、皇妃はすぐに気づいたみたいだった。ヴィオラの方に上半身をかがめたかと思ったら、ひそひそとささやく。
「あなたがこうやって、リヒャルトを気遣ってくれるの、私はとても嬉しいと思っているのよ」
「私が、勝手に心配しただけです……」
気に入ってくれているのは嬉しいけれど、どうも皇妃は、ヴィオラの行動をいい方向、いい方向に捕らえようとする節があるのではないだろうか。
「せっかく、ヴィオラ姫がお菓子を焼いてくれたんだものね。今日の昼食会は始まる時間が遅めだし、せっかくだからこれをいただきましょうか」
皇妃が侍女を呼び、お茶を用意するように言いつける。