転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
「いらっしゃい。ヴィオラ姫。食に対してたいそうな知識をお持ちだそうね。私の用意したお菓子が口に合うといいのだけれど」
ほっそりとした彼女は、ヴィオラに優しい笑みを向けてくれた。
彼女がヴィオラを案内したのは、真っ白な家具で統一された部屋だった。日当たりがよく、外の風は冷たかったのに、この部屋はぽかぽかとしている。
白いローテーブルには白いレースのテーブルクロスがかけられ、その側に置かれているソファも真っ白な布が張られている。壁際に置かれている花台に飾られている花も白一色で統一されていた。
座るように勧められたけれど、うっかりお茶を零したら染みになってしまいそうで、ヴィオラの仕草はぎくしゃくとしてしまった。皇妃を正面にし、ヴィオラとリヒャルトが並んで座る。
テーブルの上には、たくさんのお菓子が用意されていた。
「……この間の晩餐会でのあなた、本当にすごかったわ。ソメカイタケの味がわかる人なんていないもの」
「一度、食べたことがあるんです。それで大変なことになったから」
大変なことについての詳細はあえて言わないけれど、ここまで言えばたぶんわかってもらえると思う。
アデリナ皇妃は、ヴィオラの言いたかったことをちゃんと理解してくれたみたいだった。
「それは大変だったわね。いえ、昔のことは今はやめておきましょう。さあ、お茶が冷めてしまう前に召し上がれ」
「いただきます!」
どうも皇妃の前では調子が狂ってしまう。ヴィオラはテーブルの上のお菓子に手を伸ばす。
クッキー、マカロン、フィナンシェ、スコーン……カップケーキはどれも鮮やかな色のついたクリームで可愛らしく飾られている。アーモンドを乗せたケーキは一口サイズ。
紅茶は、今までの人生でヴィオラが飲んだ中で一番香りがよくておいしかった。
緊張していても、おいしいものはおいしいとちゃんとわかるみたいだ。
ほっそりとした彼女は、ヴィオラに優しい笑みを向けてくれた。
彼女がヴィオラを案内したのは、真っ白な家具で統一された部屋だった。日当たりがよく、外の風は冷たかったのに、この部屋はぽかぽかとしている。
白いローテーブルには白いレースのテーブルクロスがかけられ、その側に置かれているソファも真っ白な布が張られている。壁際に置かれている花台に飾られている花も白一色で統一されていた。
座るように勧められたけれど、うっかりお茶を零したら染みになってしまいそうで、ヴィオラの仕草はぎくしゃくとしてしまった。皇妃を正面にし、ヴィオラとリヒャルトが並んで座る。
テーブルの上には、たくさんのお菓子が用意されていた。
「……この間の晩餐会でのあなた、本当にすごかったわ。ソメカイタケの味がわかる人なんていないもの」
「一度、食べたことがあるんです。それで大変なことになったから」
大変なことについての詳細はあえて言わないけれど、ここまで言えばたぶんわかってもらえると思う。
アデリナ皇妃は、ヴィオラの言いたかったことをちゃんと理解してくれたみたいだった。
「それは大変だったわね。いえ、昔のことは今はやめておきましょう。さあ、お茶が冷めてしまう前に召し上がれ」
「いただきます!」
どうも皇妃の前では調子が狂ってしまう。ヴィオラはテーブルの上のお菓子に手を伸ばす。
クッキー、マカロン、フィナンシェ、スコーン……カップケーキはどれも鮮やかな色のついたクリームで可愛らしく飾られている。アーモンドを乗せたケーキは一口サイズ。
紅茶は、今までの人生でヴィオラが飲んだ中で一番香りがよくておいしかった。
緊張していても、おいしいものはおいしいとちゃんとわかるみたいだ。