転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
セスに連れられて、太陽宮の方へと歩いていくと、行き交う騎士や、役人、侍女達などが軽く頭を下げていく。彼らに声をかけたり、かけられたり。
リヒャルトとセス以外はほとんど知り合いのいないヴィオラにとっては、彼はこの国にとても馴染んでいるように見えた。
「セスは、いつからこの宮で働いているの?」
「そうですね……生まれた時から、でしょうか」
生まれた時からって、この国はそんな小さな子まで働かせるのか。びっくりしていたら、くすくすとセスは笑った。
「いえね、俺の父は、もともとトロネディア王国の出身で。ティアンネ妃の輿入れに際して、護衛としてこの国に来たんですよ」
「そうだったの?」
「今でも、父はティアンネ妃の護衛隊長です。そして、皇宮内でティアンネ妃の侍女を務めていた母と恋に落ちたんですね。あ、母はこの国の伯爵家の娘なんですよ。婿入りした父が爵位を継いので、父がジェリエン伯爵ですね」
セスの話によれば、リンデルトの働きを見込んだ伯爵――セスから見ると祖父にあたる――が、娘の婿としてリンデルトを迎え入れたらしい。
「……でも」
それなら、セスがリヒャルトの側仕えとなった経緯がわからない。
親子でティアンネ妃に仕えていてもおかしくない気がするのだけれど。
リヒャルトとセス以外はほとんど知り合いのいないヴィオラにとっては、彼はこの国にとても馴染んでいるように見えた。
「セスは、いつからこの宮で働いているの?」
「そうですね……生まれた時から、でしょうか」
生まれた時からって、この国はそんな小さな子まで働かせるのか。びっくりしていたら、くすくすとセスは笑った。
「いえね、俺の父は、もともとトロネディア王国の出身で。ティアンネ妃の輿入れに際して、護衛としてこの国に来たんですよ」
「そうだったの?」
「今でも、父はティアンネ妃の護衛隊長です。そして、皇宮内でティアンネ妃の侍女を務めていた母と恋に落ちたんですね。あ、母はこの国の伯爵家の娘なんですよ。婿入りした父が爵位を継いので、父がジェリエン伯爵ですね」
セスの話によれば、リンデルトの働きを見込んだ伯爵――セスから見ると祖父にあたる――が、娘の婿としてリンデルトを迎え入れたらしい。
「……でも」
それなら、セスがリヒャルトの側仕えとなった経緯がわからない。
親子でティアンネ妃に仕えていてもおかしくない気がするのだけれど。