欲望の館~ウザい奴らは消えてゆく~
「え……」

カランッ…

泡を吹いて目を見開き床に横たわる剣を見て、雁翔は持っていた包丁を落とし、硬直した。

「あーあ、殺人はいけないよなぁ…?」

不敵な笑みを浮かべた音緒が突き出したスマホの画面を見て、雁翔は言葉を失った。

『騎士名 剣を突然死させてほしい。』

「こいつ、昼間俺の事呪おうとしたから、仕返し。付き合い短いし裏切るだろうことは想定内だったから、あらかじめ書いてポケットに忍ばせておいたんだ。」

「……ね…お……」

「でもまさか、幼馴染のお前まで裏切るとはな。本当残念だよ…」

音緒は再びスマホを操作した。
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