どこかで夏が、笑っていた
暑さをまぎらわしたくて、さっきもらったラムネ味の飴玉を食べる。
今日は、いろんなことがありすぎた。
……でも、1番インパクトがあったのは……。忘れられないのは……。
蒼士のこと、だ。
「まさか……私」
ささやくように、言葉にした瞬間……かぁっとさらに熱くなる顔。
ドキドキする。でも、いまはとりあえずいいや。
口のなかで、君のくれたラムネ味の飴がぱちぱち弾けた。
ちょっとの刺激が、苦くて、甘くて、大切な日々とどこか似ている。
END.