秀才男子は恋が苦手。
秀才男子はイライラする。
「よぉ筒井!聞いてくれよ!今日夏海がさ〜、俺に手作り弁当作ってきたんだってよ!言っとくけど一口もやんねぇからな!?絶対俺が全部食べるんだからな!?」
朝、登校するなり千葉が、うひょひょひょと奇妙な笑い声をあげながらやってきた。不気味だ。
いつも通り無視して読書していると、「なんだよ、つれねーな筒井ぃ!」とハイテンションで俺の背中にのし掛かってくる。鬱陶しい。ただでさえ今朝はなぜだかイライラした気分だというのに。
「やめろ千葉」
睨みつけても千葉はヘラヘラしていた。
「なんだよ、いつもに増してご機嫌ナナメだな〜。なんかあったの?あ・い・ちゃ・ん・と♡」
うぜぇ。
「黙れうるさいどっか行け」
「ひっでぇなぁ!それが大親友に言う言葉か!?」
「誰が大親友…」
その時、はたと思い当たったことがあった。
そういえば、
「千葉と彼女って幼なじみだったよな?」