秀才男子は恋が苦手。
秀才男子はイライラする。





「よぉ筒井!聞いてくれよ!今日夏海がさ〜、俺に手作り弁当作ってきたんだってよ!言っとくけど一口もやんねぇからな!?絶対俺が全部食べるんだからな!?」



朝、登校するなり千葉が、うひょひょひょと奇妙な笑い声をあげながらやってきた。不気味だ。


いつも通り無視して読書していると、「なんだよ、つれねーな筒井ぃ!」とハイテンションで俺の背中にのし掛かってくる。鬱陶しい。ただでさえ今朝はなぜだかイライラした気分だというのに。



「やめろ千葉」



睨みつけても千葉はヘラヘラしていた。



「なんだよ、いつもに増してご機嫌ナナメだな〜。なんかあったの?あ・い・ちゃ・ん・と♡」



うぜぇ。



「黙れうるさいどっか行け」


「ひっでぇなぁ!それが大親友に言う言葉か!?」


「誰が大親友…」



その時、はたと思い当たったことがあった。



そういえば、




「千葉と彼女って幼なじみだったよな?」




< 25 / 107 >

この作品をシェア

pagetop