秀才男子は恋が苦手。


「…いらない」

「え?」

「手加減はいらない」


まっすぐに伊東を見ると、ゴクリと唾を飲み込んだのが分かった。

隣で、お~よく言った筒井!それでこそ男だ!!となぜか千葉が猛烈に感動している。


「大丈夫?つつるん。敦バスケうまいよ?」


隣で心配そうにそんなことを言うのは衛藤。


…イラッときた。



「大丈夫。俺だって別に体育が苦手なわけじゃない」

「でも」

「じゃぁモチベーションちょうだい」

「え?」


不思議そうに衛藤が首をかしげる。

そんな衛藤の手からボールを取り上げた。


「伊東に勝ったら。俺の質問に答えて」

「え?質問、って」

「アップしてくる」

「ちょっ…つつるん?」



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