秀才男子は恋が苦手。
「へー、ここがつつるんの部屋かぁ」
俺の部屋の入り口で、グルリと部屋を見渡す衛藤。
「大っきい本棚…難しそうな本がいっぱい!」
「まぁ読書は趣味だし…適当にその辺座って」
「あ、うん!」
キョロキョロ辺りを見渡した後、チョコン、とローテーブルの前に腰を下ろした衛藤。
俺もその隣に腰を下ろした。
「中間が近いし、今日はそっちの勉強メインでやるか」
「うん!私、課題持ってきたんだ」
衛藤がカバンの中から数学の問題集とノート、教科書を取り出しローテーブルに広げ始める。
「つつるん数学の課題どのくらい進んだ?」
「もう終わった」
「早!?さすがつつるん…!」
衛藤が尊敬に満ちた瞳で俺を見るが…
数学も趣味みたいなもん、とか言ったら引かれんのかな。