私だけの場所。
着いたのは少し山を登った高台みたいな場所で、小さい休憩上になってた。ベンチに座り私を手招きする立花くんの隣に一人分の空間をあけて、座る。
「実はこのキャンプ場、何度も来てるんだよね。」
「そうなの?あ、ここは俺の庭!見たいな?」
なんて、言う私に笑いながらもそんな感じと空を見上げる立花くん。
「俺が小さい頃、家族でよくここに来て止まってた。もちろん隼人さん家の人たちも。」
なんて、懐かしむような話し方だけど……本題はこれじゃない。なんて、思ってしまい、私は立花くんと同じように空を見上げる。
「大輝くん、いいよ。前置きの会話。聞きたいことがあるんでしょ?」
なんて言えば立花くんは表情をすこし固めて私の言葉に頷く。
「いいよ。答えれることは答えるから。」
「……」
そう言った私の言葉に息を吐き……
「神崎、佐藤との出会いはいつ?」
「……どうして?」
「質問を質問で返す………か。……いや、お前、間宮って奴と付き合ってんだろ?間宮ってやつのこと、どこまで知ってる?それと、佐藤千夏のことも。」
「野外活動の時は【佐藤といつからの付き合いだ】だった。今は【どこまで知ってる】か……立花くん。どう言うこと?なんのことだか分からない。間宮さん達もそうだけど……千夏のことを悪くいうなら……キレるよ?」
なんて、星を見ながらも微笑めば息を呑む立花くん。そして、気まずそうに立花くんは話し出す
「神崎、間宮は昔、一人の」「由美!こんな所にいたの?探したよ!!」
なんて、タイミングよく現れる千夏に顔を向ければ少し顔色が悪い。そして、何だかとても……立花くんを睨んでいるように見え、私は立ち上がり千夏を抱きしめる。
「ごめんごめん。星が綺麗だったから少し散歩してたら大輝くんと会ってね?そしてたらここにたどり着いて……座って星を見てたの。いやー、綺麗だね。間宮さんにも見せてあげたい。」
なんて微笑み千夏を見れば少し困惑していて……千夏に微笑みかけ手を引いて歩き出す。が、立花くんに振り返る。
「先に戻ってるね。」
と、何故かすんなりと離れた千夏の手。不思議に思いながらも足が進むまま千夏と離れてテントのに戻りタオルケットを着て目をつぶる。
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「ねぇ、立花……由美と間宮さんの邪魔しないで。」
「……どうだか、1番邪魔してんのはお前じゃねーの?」
なんて、高台に残された二人はお互い睨み合っていた。
「私は……」
「そーやって悩むなら……間宮達と縁を切ったら?」
「……簡単に言わないで。私は私の意思であの人達といるの。」
「なら、あいつを巻き込むな。」
「あの子は……間宮さん達に取ったら……必要な存在なの。立花……あんたが邪魔をするなら……私は手段を選ばない。あんたが協力してる人にも言っといて。【数年前のあの出来事がきっかけだ】って。」
そう言ってその場を去っていく千夏。立花は悲しそうに空を見上げていた。