私だけの場所。




文化祭初日。前もってそれとなぁーく神崎に母親と仲直りしろよ?って白紙の紙が入った封筒を渡したが……あの封筒になんの効果もないことは丸わかり……なんて思いながらも職員でのパトロール中に俺のクラスに顔を出す。



「おう!頑張ってるか?」



「あ!先生、フランクとホットドッグいかがですか?今ならなんと両方買ったら600円!お得ですよ?」




なんて、コテを持って微笑む、神崎に見回りの俺だけじゃなく同じパトロール班の先生達も頬を引き攣らせる。




「神崎……それぼっただろ。両方150円なのに、なんで600円もするんだよ。」



「そりやぁー担任割引ですよ。」



「いや、割引してないから。」




なんて、会話をしていたらほかの先生方は買ったみたいでホットドッグやフランクを持っている。それを見て、俺は溜息をついてホットドッグ二個と言う。




それを聞いて隣に立っていた佐藤が紙パックにホットドッグを乗せる。




「はい、毎度あり!ケチャップ、マスタードはお好みにつけてくださいね!」



「あぁ、ありがとう」




千夏にお礼を言って受けとると、生徒に一声かけて見回りを再開する。そうしていたら、どことなく雰囲気が違う二人の男とすれ違う。





俺は少し気に立ち止まり振り返る。相手も立ち止まり俺を見ていたみたいでバッチリと目が合う。そいつは……忘れもしない……彼女を殺した彼奴らだった……





「っ……お前ら……」



「ふっ、お前がこんなところでセンコウしてっとわなぁ……聞いて飽きれるぜ。そうやって、センコウでいられんのも今のうちだけだ。」




「それはどう言う……」




「さぁーなぁー。あぁ、お前は怖くねぇーか。教師という職を無くしても生きていけるんだからなぁ?せいぜい、可愛い生徒らとなかよしこよししとけ。」




「……なかよしこよとか、古いぞ?勝人。」



「あぁん?うるせぇー。お前は黙ってけ拓真。」





なんて、隣にいた男に言いながらも俺のほうに歩いてくる。それをすこし警戒しながらもあいつを見ていれば





「今度はお前の大事なものを奪ってやるよ。」




そう言って歩いてきたであろう方に進んで行くアイツら……





あぁ、確か……アイツの彼氏の名前も……勝人って言ってたか……




なんて、先に進んでいたほかの職員に呼ばれ俺は先に進んでいた先生立ちを追いかけた。










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