私だけの場所。
千夏と門前に停まっていた赤羽さんの車に乗り、1度家に帰り着替えてから焼肉屋さんに。個室の6人席で間宮さんと前に座ってる赤羽さんが適当に注文してくれて、適当に焼いて、お皿に入れてくれるのを私達が食べる。
「千夏ちゃんと由美ちゃん、クラスどうだったの?」
「一緒のクラスでした!」
「そうなの?良かったじゃん!!」
なんて、いつもの様に黙って話を聞いてる間宮さん。私達が赤羽さんと話して、その光景を黙って見る間宮さん。がいつもの私たちのスタイル?
「なぁ、担任ってどんなやつ?」
なんて、黙っていた間宮さんが突然話に入ってきて驚きながらも私から見た先生の印象を伝える。
「黒髪で……冷たそうに見えるけどきっと多分暖かい人?」
「なんだそれ……名前は?」
「名前?………なまえ……なまえは?」
なんて、千夏を見れば苦笑しつつも教えてくれる。
「立花大輝!!すっごいイケメン!!」
「いや、それは私の隣の人ね?」
「あ、んー。あ!!渡辺隼人?じゃない?」
「そうそう!そんな感じの名前!!」
「へー。」
思い出したのか、私に聞いてくる千夏にそうだったよね?と聞き返しながらも間宮さんに話す。それに、聞いておいて興味なさげに返事する間宮さんを見ながらも赤羽さんと千夏の会話に耳を傾ける。どうやら、千夏のイケメン発言がいけなかったみたいで、そいつと俺どっちがイケメン?なんて、イチャイチャしている。
そう言えば、私……間宮さんと付き合ってるのに、あんまり会話したことないや。なんて、ちらちら間宮さんを見てれば間宮さんと目が合う。
そうかと思えば焼けたお肉をお皿に入れてくれて、沢山食え。と言われる。そんな少しの会話でも何故かとてもほっとする。
お昼も食べ終わり、これからどうする?と赤羽さんが聞くが、間宮さんは帰る。と言う。赤羽さんはそれを聞いて頷き家まで運転してくれ送ってくれる。
「赤羽さん、ありがとうございました。」
「うん。じゃあ、またね!」
「また明日ね!!」
そう言って間宮さんの背後について家に入る。何もすることなく、ただ黙って間宮さんの隣に座って、テレビを眺める。
何をする訳でもなく……時間だけがすぎる中、時計を見れば夕飯時で……夕飯どうするか間宮さんに聞けば食いに行く?と聞かれるが……少し遠慮がちに家で食べたいことを伝える。
「俺作れないぞ?」
「へ?あ、いや。私が作るんで大丈夫だよ?」
「………食えるのか?」
なんて、笑いながらも楽しみにしてる。と私の頭を撫でて微笑む彼に嬉しくなって、気合を入れて夕飯を作ることにした。