紡ぐ〜夫婦純愛物語〜
「それで?聞きたいことって何かしら?」

お義母様がふと思い出したかのように、私が玄関でした質問を聞いてきた。

「あ、そんな大したことではないんですけど。祝言の時にお義父様の隣に座ってらした女性はもしかして、優作さんのお祖母様でしょうか?もしそうなら、私挨拶もしてませんしご挨拶に行きたいんです。」

「ええ、あれは優作のお祖母さんよ。私が、嫁いできた時にピシャリと言われたお義母さん。」

お義母様が、フフと笑って答えた。

「数年前までは、現役でお店に立ってたんだけど足を悪くしてからは、隠居して隠居生活を満喫されてるわ。細かい事は気にしない気前のいい女性でね、若い頃良く助けてもらったの。お義母さんに私がとても良くしていただいたから、私も優作のお嫁さんには良くして差し上げたいと思うようになってね。」

そうだったんだ。

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