紡ぐ〜夫婦純愛物語〜
そんな、現実逃避をしつつこれからの……というか今夜の事を考えなくてはならない。

初夜の事は、父から色々と教えられてしまった。薬の勉強と研究しかしてこなかった私はとてもそんな事できないと、思っている。

だいたい、こんな私に抱かれるなんて彼女も嫌だろうし、悲しませてしまうかもしれない。

「はぁー。どうしよう。」

私は湯船に潜って悩みを吹き飛ばそうとした。
熱いお湯のせいで、肌がだんだんと赤くなっていく。

しばらく湯に浸かり、風呂を後にした。

寝間着に着替え部屋に戻る途中、母がセンさんの部屋から出てきた。

「あぁ、優作。センさんお部屋にいるから、お風呂上がったのなら声をかけて上げなさい。」

それだけゆうと、渡り廊下を渡って母屋へ帰っていった。

< 40 / 42 >

この作品をシェア

pagetop