隠れ蓑〜Another story〜
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「ねぇ、晶帆。営業の津川さんと付き合い始めてそろそろ半年くらいだっけ?」
「う、うん!?そうだね。半年経ったくらいかな。」
華の金曜日。
同期の中で、唯一互いの家を行き来したり食事に行く仲である庶務課の莉子ちゃんといつもの居酒屋に来ていた。
津川さんの話を振られ、つい吃ってしまう。
この手の話題になると、莉子ちゃんの毒舌が止まらない。
アルコールが入っている時は特にだ。
「いい加減にさぁ〜。やめなよ〝偽りの恋人〟だなんて!晶帆のそういうの合わないよ。しかも相手があの!津川さんとか。絶対反対よ!反対っ!!!」
「でも実際穏やかに仕事できてるのも、、津川さんのお陰なんだよ?莉子ちゃんはどうして津川さんの事、反対なの、、?」
この〝偽りの恋人〟になった日は勿論、1ヶ月経っても、半年経った今でも反対し続けている。
今までずっと聞けずにいたが、莉子ちゃんに反対している理由を聞いてみる事にした。