恋愛初心者です、お手柔らかに?
「俺も…登録しても…いいですか?」
「へ?さ、齋藤君が?な、なんで…」
「いや、せっかくなんで…」
何がせっかくなのか…
「いいよ」
疑問に思いながらも、いいよと言うと、齋藤君は紙を片手に自分の携帯に番号を打ち出した。
♪♪♪♪♪♪
ん?
「あ、それ俺です。登録しておいて下さい」
カバンの中で携帯が鳴っていた。
取り出すと、着信履歴があり…そこには俺のです、と言った齋藤君の携帯の番号が表示されていた。
すぐに『齋藤悠』と打ち込み、登録ボタンを押すと、すぐにメッセージまで送られてきた。
『これで、いつでも連絡出来ますね。よろしくお願いします』
文字とともに、お願いしますのスタンプが。
可愛い…
にやける顔を手で隠しながら、上目遣いに齋藤君を見た。
ドキッ
私を見つめるその目と視線が絡み合った。
な、なに。
見ないで。
齋藤君の視線から、逃げる事は出来なかった。