恋愛初心者です、お手柔らかに？
開口一番…、私は和己さんから怒られた。

「バカか！お前何やってんだよ！」

「えっ？ゴホッ…な、なんですか…」

あまりの大きな声と怒られた事もあり、私は買ったばかりのスポーツドリンクを落としそうになった。

「絢、ちゃんと話したのか？齋藤と。あいつ、もうお前が分からないって、言ってたぞ？何があったんだ？」

矢継ぎ早に質問され、頭の中が混乱し始めていた。
解熱剤がそんなにすぐ効く訳もなく、ボーっとする中、和己さんからの叱責の電話。

ボーっとする中、あぁ、昨日あれから齋藤君は、和音に行ったんだ…そして話したんだ。

「…って言うか、お前風邪ひいてるのか？また発作出てんじゃないのか？大丈夫か？」

「だ、大丈夫ですよ…ゴホッ…」

「そんな鼻声で、咳き込んでるくせに、大丈夫じゃねーだろ。昼から上がれるなら上がれ。また倒れたくないだろ？迎えに行ってやるから」

「いや、本当に大丈夫で…ゴホッ…」

一度、私は和己さんと仕事している時に風邪をひいて今日みたいに咳が止まらなくなり、呼吸困難で倒れた事があった。
それからは和己さんが、風邪をひいた私を見ると、心配して仕事を、休めとよく言ってくれていたのだ。

だけど、今日はそう言う訳にはいかない…

「とりあえず…仕事終わったら連絡してこい。迎えに行くから。分かったな？」

「…っ、はい…」


断り続ける事に疲れ、素直にはいと返事していた。もう、何がなんだか分からなくなっていた。
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