恋愛初心者です、お手柔らかに?
朝、眼が覚めると、私は後ろから悠君に抱きしめられていた。

いつの間に…

規則正しい寝息が後ろから聞こえてきた。

こんな関係になるなんて、あの頃は想像出来ただろうか。
この腕の中にいられる事なんて。

片思いが長くて、このまま一人でいるんだと思っていた。
悠君が他の誰かと付き合うようになって、いつか思いを諦めるんだと思っていた。

だけど、思いがけず…この思いが叶った。

まさか…両思いだったなんて。

回された腕を軽く解くと、私は悠君と向き合った。まだ起きる気配はなかった。

「ふふっ、起きない。悠君…私も大好き。今もこれから先も…こんな私だけどよろしくね」

そう言うと、私から眠っている悠君にキスをした。

「ほんと…長い睫毛…。男の人なのに、この唇も…」

恥ずかしくて、いつもは触れる事が出来ない悠君に、今がチャンスとばかりに私は、顔を触っていた。

バシッ

「え、」

「そこまでされたら起きるよ。イタズラがすぎるね、絢」

触っていた私の手を掴み、指を噛まれた。

「…っ、ゆ、悠君…起きた?」

「起きるよ。絢…次、こんな私って言ったら怒るよ?」

「あ、うん。ごめん。ダメだね…、ありがと」

私がそう言うと、悠君はおいでと、私を強く抱きしめた。



この幸せが続きますようにと、私は目を閉じた。

これからも、よろしくね。
まだまだ恋愛初心者だけど…末長くよろしくね。







〜〜fin〜〜

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
なかなか更新する時間が取れず、飛び飛びになってしまって。

絢と悠の付き合いはこれからです。
白石課長に報告もまだなので、また一波乱があるかもしれませんが、長い片思いが叶った二人の恋を見守りたいと思います。


いつも読んでいただきありがとうございます。

松本祥子
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