恋愛初心者です、お手柔らかに?

「永山の事が好きなんだ、付き合ってほしい…」

「え?あ…っ、わた、私ですか?あ、あの…」

「返事は急がないから、よく考えて欲しい」

同じ営業部の白石さんに、飲み会の帰りに呼び出されて告白された。

付き合った経験も、告白された経験もない私にとっては青天の霹靂だった。

な、なにこれ?
ドッキリ?
そんな事して得する人がいるの?

「本気だから」

疑う私に、重ねるように告白してきた白石さんを私は真っ直ぐ見る事が出来なかった。

だって…そう。

その時には、すでに私は齋藤君が好きだったから。
すぐに断ってもいいのか悩んだ。
好きな人がいるから、と言っていいのか…

ゆっくり考えて、と言われて。
茉耶さんと和己さんにも相談した。先に会社を辞めていた和己さんには、毎日ぐらいお店に行って相談した。
茉耶さんは白石さんと同期だったから、いろんな事を聞いた。

そして、答えを出そうとした時に白石さんの異動になった。

そして…

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