恋愛初心者です、お手柔らかに?
前に座った私に、和己さんは本題にすぐ入った。
「あったよな?ごめんな、こんな聞き方しか出来なくて。だけどな、齋藤から電話があったんだよ。電話に絢が出てくれないって」
「え?電話?」
齋藤君から電話があった?
その言葉に反応してしまった。
「はい、コーヒー。絢、齋藤君ね、かなり心配して和己に電話してきたのよ。昨日、お店に来た時に、和己と番号交換してたからって。自分じゃ電話に出てくれないから、かけてもらえないか、って」
「そう…だったんですね。すみません、寝てて電話に気がついてなくて…それに、さっき齋藤君の電話に出たので」
「そうか。ならいいんだけどな、大丈夫か?」
大丈夫。
何が大丈夫なんだろうか…
「大丈夫…です」
「絢、大丈夫じゃないなら、ちゃんと言いなさいよ?じゃないって顔は言ってるけど」
「うっ…」
2人の優しさに言葉が詰まった。
何が大丈夫なんだろう。
自分でも分らなかった。
口元を押さえた私を絢さんが抱きしめてくれた。
「絢、吐き出した方がいいよ。泣きたいなら泣いたらいい。我慢しなくていいんだよ?」
その言葉に私の張っていた糸が、音を立てて切れた。
「うっ…あっ…」
子供みたいに、声を出して泣いた。
人前で泣くなんてした事なんてなかった。
我慢しなきゃ、って、言い聞かせていた。
「絢、お前な、齋藤の話最後まで聞いたのか?」
茉耶さんの胸で泣く私に、和己さんが話しかけてきた。
話って?
「和己、まだいいじゃない」
「いや、誤解があるなら、はっきりした方がいいからな。な、絢どうなんだ?」
「わ、私…」
詰まっていたものを出したのか、少しスッキリしていた私は、和己さんから最後まで聞いたのか?と聞かれて答える事が出来なかった。
だって…話なんて聞かなかったから。
「あったよな?ごめんな、こんな聞き方しか出来なくて。だけどな、齋藤から電話があったんだよ。電話に絢が出てくれないって」
「え?電話?」
齋藤君から電話があった?
その言葉に反応してしまった。
「はい、コーヒー。絢、齋藤君ね、かなり心配して和己に電話してきたのよ。昨日、お店に来た時に、和己と番号交換してたからって。自分じゃ電話に出てくれないから、かけてもらえないか、って」
「そう…だったんですね。すみません、寝てて電話に気がついてなくて…それに、さっき齋藤君の電話に出たので」
「そうか。ならいいんだけどな、大丈夫か?」
大丈夫。
何が大丈夫なんだろうか…
「大丈夫…です」
「絢、大丈夫じゃないなら、ちゃんと言いなさいよ?じゃないって顔は言ってるけど」
「うっ…」
2人の優しさに言葉が詰まった。
何が大丈夫なんだろう。
自分でも分らなかった。
口元を押さえた私を絢さんが抱きしめてくれた。
「絢、吐き出した方がいいよ。泣きたいなら泣いたらいい。我慢しなくていいんだよ?」
その言葉に私の張っていた糸が、音を立てて切れた。
「うっ…あっ…」
子供みたいに、声を出して泣いた。
人前で泣くなんてした事なんてなかった。
我慢しなきゃ、って、言い聞かせていた。
「絢、お前な、齋藤の話最後まで聞いたのか?」
茉耶さんの胸で泣く私に、和己さんが話しかけてきた。
話って?
「和己、まだいいじゃない」
「いや、誤解があるなら、はっきりした方がいいからな。な、絢どうなんだ?」
「わ、私…」
詰まっていたものを出したのか、少しスッキリしていた私は、和己さんから最後まで聞いたのか?と聞かれて答える事が出来なかった。
だって…話なんて聞かなかったから。