【短】なんて恋してしまったんだろう
「ん、ん…」


その余韻をずっと味わっていたくて、彼女の口唇に角度を変えてキスをすると、彼女はお返しとばかりにぎゅうっと抱き着いてきた。


「ありがとう…」

「ん?」

「他の子からのチョコ、受け取らないでいてくれて、ありがとう」


キスの隙間で、彼女がうっとりとしながらそう言うから、俺はくすりと微笑んだ。


「俺は京香しかいらないから。京香以外考えられないから。だから、他はいらない」


俺からのそのセリフに、彼女が今度はくすくすと笑う番だった。
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