狼たちの街づくり

0 召喚

……だーっ!

くっそー、あとちょっとでボス倒せると思ったんだけどな…
この俺、シュンこと波野 隼也。俺は最近流行りのPCゲームをしていた。

ドンドンドンッ

あー、めんどくさいやつが来た

「シュン!まだゲームやってんの?いい加減やめなさい!」

こいつは幼なじみ(腐れ縁)のアスカこと亜州架。
めんどくせーやつだ。

「はいはい分かってますよ~。」

いつも通りの日常。結局いつも俺がアスカに引きずられて終わりだが今日は違った。

ビービー

──っ!!なんだ?

『告。シュン様。アスカ様。レイク・アンティーノにより召喚されました。3秒後に魂が肉体#肉体__体__#をはなれ、新しい肉体へと宿ります。』

「は?意味わからない!なんなの?詳しく説明しなさい!」

アスカが叫ぶ声が聞こえる。俺も口を開こうとしたその時、ふと意識が途切れた──

◆◇◆◇

【シュン視点】

──っ!ここはどこだ?

たしか……なんか変な声が聞こえて、召喚だとかレイクだとか言ってたような……

『反。変な声とはなんですか』

そう、この声っ?!
「お前、誰だ?」

『答。シュン様とアスカ様に仕える解説者ミラムです。お二人のスキル『召喚者』の影響により使えています。』

…………わからん。スキルってなんだ?召喚者って?てか召喚された?意味わかんねぇ。

『答。スキルとはそのものが持つ能力のことです。召喚者とは、その名の通り何者かに召喚された人が持つ特殊スキルです。ここは…人間たちの言うところの『異世界』という所です。』

つまり、憧れの異世界に来たってことか?ひゃっほーい!!

「…私のこと、忘れてなかったわよね?」

後ろからものすんごい怖い気配が。ヤバい。忘れてた。

「…はぁ。まあそんなとこだと思ったわ。大体私たちの体見た?動いてないから不自然に思わなかったかもしれないけど」

体?どれどれ──

フムフム。

──狼じゃん!しかもなんか角生えてるし。

『答。お二人の魂は角魔狼(デモンウルフ)につきました。角魔狼(デモンウルフ)について説明を聞きますか?』

もちろん!

『『角魔狼』
魔素(エネルギー)が強いところにしか生まれない魔物。角炎狼(ファイヤウルフ)角雷狼(サンダーウルフ)など角狼族の頂点に立つ。』

頂点か~、結構強いのかな?

「しかし、元の世界にも戻れそうにないし…この世界で生きてくしかなさそうね。」

「あぁ、そうだな。」

こうして、俺ら2人のこの世界での新生活が始まった。
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