僕ですか?
ドラマの撮影は、順調に終わった。

「坂田さん、お疲れ様です。家まで送りますね。」

車に乗り、視線を感じる。

『香さん…』

「はい。坂田さん、何でしょうか?」

『僕、撮影頑張りました。』

それは、僕が一番見ていた。

手を引かれ驚く…

「撫でてくれないんですか?」

うっ、綺麗な顔で言われると
断れる人なんているのだろうか…

『1回だけですよ。』

そう言うと嬉しそうに、頭をやる。
まるで、シッポを振る大型犬のようだ。

「坂田さん、今日も頑張りましたね。すごくかっこよかったです。」

『香さんに褒めてもらうのが、1番嬉しいです。』


明日も頑張りましょう。心の中で思った。





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