不思議の国のティーパーティー
「そしてある日、茶葉屋に1通の手紙が届いたんです。それは、仲間の死を知らせる便りでした。私が変わらず新しい仲間とお茶会を開いている間、彼らは人生を全うし、寿命が尽きたのです。
それは留まることを知らず、一緒にお茶会を開いていた仲間は、みんな死んでいきました。
そこでようやく気付いたのです。他人は必ず私より先に死んでいく。私は不老不死なので当たり前なのですけど、そこまで考えることができていなかった。もしかしたら目を背けていたのかもしれない。仲間の死を目の当たりにして、実感しました。
どうせみんないなくなる。だから仲良くなりたくないし、情すら抱きたくない。そう思うようになりました」
笑うアオイを見るのが余計に辛くて、しんどくて、あたしの涙は止まらなかった。
「お嬢様、泣かないでください。もう200年も前の話です。周りと一緒に生きることはとうに諦めているので」
泣きじゃくるあたしの頭に優しく大きな手が乗る。
「呪いは、もう解けないの?解く方法はないの?」