不思議の国のティーパーティー
「もちろん、呪いの解き方は必死で探しました。私の時が止まったのと同時に、この懐中時計も止まったので、時計屋へ修理を頼んでみたり。
知り合いの魔法使い、そのまた知り合いの魔法使い、そのまた知り合いの魔法使いにも話は聞きました。
この200年、あらゆる方法を調べあげたけれど、呪いの解き方はわかりませんでした」
「あとは・・・」とアオイが言いにくそうにあたしを見た。
涙目ながらぽかんと見つめ返す。
アオイは少しだけ長く、力を込めて瞬きをすると、また口を開いた。
「あとは国中の書籍と、この国の歴史が刻まれた資料のある王室図書館だけが頼りでした。そのためには城に仕えるしかなく、どうにかお嬢様の側近として城に入ることができました。利用していたと責められても仕方ありません。本当に申し訳ございませんでした」
言って深く頭を下げた。