不思議の国のティーパーティー



「もちろん、呪いの解き方は必死で探しました。私の時が止まったのと同時に、この懐中時計も止まったので、時計屋へ修理を頼んでみたり。

知り合いの魔法使い、そのまた知り合いの魔法使い、そのまた知り合いの魔法使いにも話は聞きました。

この200年、あらゆる方法を調べあげたけれど、呪いの解き方はわかりませんでした」


「あとは・・・」とアオイが言いにくそうにあたしを見た。



涙目ながらぽかんと見つめ返す。


アオイは少しだけ長く、力を込めて瞬きをすると、また口を開いた。


「あとは国中の書籍と、この国の歴史が刻まれた資料のある王室図書館だけが頼りでした。そのためには城に仕えるしかなく、どうにかお嬢様の側近として城に入ることができました。利用していたと責められても仕方ありません。本当に申し訳ございませんでした」


言って深く頭を下げた。
< 40 / 90 >

この作品をシェア

pagetop