不思議の国のティーパーティー
責める?どうしてアオイを責める必要があるの?
王室を利用したから?
そんなことより……
あたしは必死でアオイにしがみついた。
「それで、呪いを解く方法は分かったの!?」
あまりの勢いに一瞬だけ目を丸くして見せるが、すぐに優しい笑顔に変え、あたしの手をアオイからゆっくりと離した。
「まだ、全て読みきっていないので分かりません。なんせわがままお姫様のお守りで忙しいので、この18年本を読む時間なんてありませんでしたから」
いつも通り冗談交じりで笑ってみせるアオイに少しだけ腹が立った。
また、涙が出た。
「どうしてそう笑えるの……?アオイは、諦めちゃったの……?」
ぽたぽたと落ちる涙は、水色のワンピースに一つ、また一つとシミを作った。
「200年かかって見つけられなかったんです。さすがに諦めたくもなりますよ」