不思議の国のティーパーティー



膨大な量の本が収められている王室図書館は床から天井まで、壁一面本がびっしりとならべてある。



まずは何から読んでいいのか、魔術書、歴史書あたりから読むべきだろうけど、この辺はもうアオイが読んでいるに違いない。


となると……



叫んでいたアオイの声が治まったのも気付かず、あたしは本を探し回っていた。



その時だった。



内側から掛けたはずの鍵が、カチャリと開く音がした。



と同時に「相変わらず自分勝手なお姫様ですね」と困った顔のアオイが立っていた。



「どうして!?」



驚きのあまり、本を落としそうになるが必死で力を込めた。



「話の通じないお嬢様だったので、魔法で開けさせてもらいました」



「魔法!?アオイは魔法を使えるの!?」



「今は無闇に使うことは禁止されているので、学ぶ機会がありませんが、昔は遊びのように使っていたので。簡単なものなら誰でもできますよ」



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