不思議の国のティーパーティー



「そうね。たまには太陽の光も浴びないと。ずっと薄暗い図書館に籠っていると気が滅入りそうになるわ」



この大きな伸びも太陽の下で脱力すると、気持ちが良いんだろうなと考える。



「そうだ!久しぶりにシロツメクサの花畑に行かない?」



まるで子どもに戻ったような自分の発言に驚きながらも、提案せずにはいられなかった。



きっと、戻りたかったんだと思う。




アオイが過去を生きているように、あたしも少しでも未来へ進む抵抗をしたかったんだと思う。





「良いですね。もちろん、女王様には内緒で」




アオイが人差し指を立て、静かにそう言った。




アドレナリンがたくさん出たのが分かる。




あの頃に戻ったような気がして、心臓がドキドキした。





< 49 / 90 >

この作品をシェア

pagetop