不思議の国のティーパーティー
大木に古びた扉が付いており、本当に木の麓に住んでいるようだった。
「まるで絵本の中に出てくるようなお家ね」
「爺さん。いるか。時計屋だ」
テッドが慣れた手つきで扉を3回叩く。
暫くすると中でカツカツと杖を着く音が聞こえる。
そして、キィという見た目通りの音を鳴らし、扉が開いた。
出てきたのはヨボヨボのおじいさん。
だけど、言葉はしっかりしていた。
「時計屋は今誰だ?」
「8代目、テッドです」
「テッドか。入れ」
木の中に入るのは初めてだった。
本当に木の中がお家になっているんだ…
感心しながら恐る恐る足を踏み入れる