不思議の国のティーパーティー
城に戻った時はもう外は暗く、太陽は沈みきっていた。
「お嬢様!どこに行っていたんですか!」
総出であたしを探していたトランプ兵をかき分けて、鬼のような形相をしたアオイが駆け寄ってくる。
「ごめんなさい。でも聞いて。アオイの呪いを解く方法を探してきたの。あたしが絶対解いて見せるから。だから、待ってて」
鬼のアオイがだんだんの悲しい顔に変わっていく。
「シロツメクサの日のこと…私のわがままが過ぎました。忘れてください」
「嫌よ。これは私のわがままでもあるの。アオイにもう悲しい想いはして欲しくない。何も諦めて欲しくないの」
「その気持ちだけで十分です。だから、もう勝手に城を出ないでください」