不思議の国のティーパーティー
「お嬢様…それ…」
あたしはアオイの元へ駆け寄り、その光をアオイの胸に押し当てた。
おとぎ話でお姫様の魔法が解かれる時はいつだって王子様のキスだった。
だったらお姫様からのキスでも解けるはず。
アオイが気付いた時には遅かった。
頭一つ分背の高いアオイに届くため、あたしは背伸びをしてアオイの唇と自分の唇を重ねた。
ドクンと今までにないくらい、心臓が大きく波打つ。
ゆっくりと離すが、恥ずかしくて顔が見れない。
あたしはそのままアオイの胸に顔をうずめた。
「お嬢…」
アオイが何かを言おうとしたが、それをすかさずあたしの言葉で消す。