魔法学園の落ちこぼれは卒業できるのか

プロローグ ―血濡れた雨―

ザァーーー

雨が降っている。
いつもは人通りのあるこの道も今は誰も歩いていない。
が、誰もいないと思われた道に一人の子供が立っていた。

身体も髪も汚れ、ボロボロの服には子供のものか誰か他の人のものかは分からないが血がついている。
痩せ細り、足どりもおぼつかない。

子供は町の教会の前に来たところで力尽き、倒れてしまった。


(―･･･これで終わり―)


雨は容赦なく子供の身体を濡らしていく。
子供の身体をつたう雨は血で赤く染まっていた。